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2024/12/2
生活の中にまずは1つエコアイテムを! みんなに知ってほしい地球の現状、未来の地球・子どもたちのために私達ができること
人も海も地球も元気にする環境に優しいノンプラスチック商品を厳選して販売しているお店エコストアパパラギの三浦さんから、お店の運営や環境問題についてのお話しを伺いました。
ーecostore papalagi (エコストアパパラギ)ー
ecostore papalagiは、環境に優しいライフスタイルを提案する湘南・藤沢にあるエコショップです。無添加の日用品やオーガニック食品、環境配慮型商品を幅広く取り揃え、持続可能な暮らしをサポート。地域密着型の温かいサービスと、自然を愛する人々が集うアットホームな雰囲気が魅力です。
清水:今日はお店でお話しを聞かせて頂けるとのことでありがとうございます!よろしくお願いいたします!
パパラギさんとは、2019年に設立者でいらっしゃる武本さんの奥様とエコプロダクツでお会いした時からお付き合いをさせていただいています。その時から竹の歯ブラシを取り扱っていただいており、ありがとうございます!
三浦さん:こちらこそ今日はお越しいただきありがとうございます!改めまして、自己紹介をさせていただきます。私はエコストアパパラギのワーカーズとして働いています。その当時は私もお客さんの立場で、週末などによくお店に行って、色々な商品を見させてもらっていたのですが、ファインさんの歯ブラシはチェックしていました!
その時働いていた会社の朝礼で、普段使っているプラスチックの歯ブラシが年間どれくらい捨てられているか知っていますか?と問いかけて、使用後に燃やしてもCO2の排出量が少ないファインさんの竹の歯ブラシをおすすめしていました。持ち歩いて、友達や知り合いにも宣伝していたんです。
他にもエコな歯ブラシは知っていましたが、枝を使っているものはすぐにカビました。でもファインさんの竹の歯ブラシにはその心配がない!
三浦さん:エコストアパパラギは、海の環境を守ろうと、少しでもプラスチックを減らしていく生活スタイルを目指して、株式会社として立ち上げた店舗でした。
いまでは、生活者が社会を変えていくという思いを実現するために、みんなで出資し、みんなで運営するという労働者協同組合という形をとっています。
武本はもともとダイビングスクールを経営していました。
2000年ごろから、海中で白い珊瑚を見かけるようになったり、海岸に流れついたプラスチックのゴミを見るようになり、心を痛めていました。
子どもから大人まで、海に親しんでもらうため、海岸での観察会や、シュノーケル教室などを行ってきました。
でも、年々海の環境は悪化していき、写真のような生物多様性に富んだ海は失われていきました。
この変化を見つづけてきた自分は、多くの人にこの現状を伝えていかなければならないと思い、環境活動家としてやっていくしかないと決め、ダイビングスクールの経営から退きました。
そこで気候変動や海洋汚染などの探査を、ヨットを使ってはじめました。
パラオやマーシャル諸島などを訪れ、そこで目撃したものは、プラスチックで埋め尽くされた海岸でした。
清水:以前は使い捨てや着古した下着や、使い切りの化粧品などを現地で捨ててくるっていう事も結構あって、まるで旅行の知恵のようにやっていたんですけど、でももう今はそんな物の買い方や使い方していてはいけないんだな、と。
三浦さん:日本は高度成長期があってどんどん便利になって、それがとても良いことのように捉えられてきたんですけど、その結果、どうなっていくのか、何に影響が出るのか、というのをみんな理解していなかったし、想像もできなかった。便利なものを使い終わったあとどうするのか、それを考えなくてはいけないということがやっと分かってきましたよね。日本で着られなくなった服を海外に善意の気持ちで送っているという事業もありますが、アフリカでは使われていない古着の山だらけになっている地域もたくさんあります。ただ普通に生活をしている中でそこに目を向けることってなかなかないんですよね。
清水:徳島の「HOTEL WHY」というところに宿泊したことがあるのですが、この施設では自分でごみを6種類に分別して、ゴミステーションへ持っていくんです。この経験が衝撃的で。泊まる前は「一泊だけでそんなにゴミはでないよな」と思ってたんですよ。それが、お弁当を食べたら口をふくんですよね。そのティッシュも分け方が違うんですよ。油をふいたら燃やすしかないゴミ、水をふいたら乾かして資源ゴミ、とか。一泊だけでこんなにゴミが出るのか、とびっくりしましたし、それを仕分けるのも確かに大変なんですけどとても良い経験になりました。コーヒーも残らないように、スタッフさんから「何杯飲みますか」と事前に聞かれて、欲しい分だけその場で豆を挽いてくれて。それでその分だけをお部屋にもっていくんです。
町全体で細かく分別したごみを、町内に唯一ある「ゴミステーション」へ自ら持ち込むという取り組みをしていて。野菜とかは、購入補助がでる電動生ごみ処理機をみなさん持っていらっしゃって各自で処分しているみたいです。焼却炉にかけるお金が集められない、だったらもうゴミでお金を稼ごうよってスタイルで、鉄を売ったりとか「こういう売り方もあるんだ」ととても驚きました。
三浦さん:すごく面白いですね!もっといろいろな場所に広まったらいいですね。自分が使っているものが今後どうなっていくのか、それを想像することってなかなか難しい。子どもたちがこれから大きくなっていったときの地球っていうのを想像したら、何かしなくては、と思う方もたくさんいて、でも今すぐ全部できるかっていうと生活の面で困ってしまうところもあって。その矛盾がすごく大きいですよね。
清水:私達の親の世代とか私達の世代にも、「そんなこと言っても、それじゃあ生活ができなくなっちゃうじゃない」って言われちゃうんですけど、でも実際このままではまずいじゃないですか、ただあまりしつこく言うのも違うと思うし、どこまで言って良いのかな、と悩んだりします。
三浦さん:お店のお客さんにも同じ悩みをもっている方が多いです。ペットボトルを買わない方がいいよ、とダイレクトに言うのではなく、自分がマイボトルを使っているその姿をみてもらうというのも、ひとつの方法であると思います。
清水:先日知り合いがスウェーデンでエコツアーに参加したんですけど、「これを製造したり処分すると出る際のCO2の排出量はこれくらい、こっちはこれくらい、あなたはどちらを選びますか?」というのをPOPで示していたって。自分が買って使って廃棄されるまでを考えながら物を買う、っていうのを日本でも基本にしないといけないですよね。
三浦さん:科学者がこれだけマイクロプラスチックを摂取する可能性について発信しているのに、なかなか皆さんには伝わっていない。マイクロプラスチックは海に流れ込んで魚の口に入ってしまい結局私達も摂取してしまっている。
清水:ティーバッグにもマイクロプラスチックが何十億と入っているようで、使うのを辞めました。
三浦さん:柔軟剤も、確かに良い匂いですし「香りが長続きするのが良い」ってメディアでも発信されているので人気もありますが、人によっては香害を引き起こしてしまう可能性もあります。長く続くということは、マイクロカプセルに香りをつめたものが含まれているということなのです。
清水:1度柔軟剤を使うと何回洗っても匂いがとれませんよね。
三浦さん:空気中にもマイクロプラスチックが含まれていますからね、受動喫煙と同じで悪影響なはずなのに、国はデータとして出してくれないんですよね。
清水:雨にもマイクロプラスチックが混ざっていて、その雨をあびた畑の野菜にもマイクロプラスチックがついて、最終的に私達や子供たちの口に入るじゃないですか。
三浦さん:そうなんですよね、雨ははからずもマイクロプラスチックも海に運んでしまうんですよね。
清水:私も沖縄でダイビングした1回目は魚が綺麗だな、とか息をしなきゃとかに気を取られていたのですが、2回目からは海のゴミや汚れ、珊瑚の異変が目に入るようになって。
三浦さん:蝕まれはじめてはいても、地球にもまだキャパがあったし森ももっとあった。でもドイツでの調査によると、最近は健康な木が減ってきていて、CO2を吸収する能力も減ってしまっているみたいです。
清水:さらに猛暑が続いて作物が取れなくなったら、今まで食べていなかったような雑草も食べていかないとやっていけないですよね。雑草にも栄養がたくさん入ったものもあるみたいです。
清水:パパラギさんとお付き合いさせて頂いて最初にびっくりしたのが、歯ブラシは袋に入れなくて良いよ、と言って頂いたことなんですけど。衛生商品なので袋に入れた方が良いと思い込んでいたので。
三浦さん:他の商品も出来る限り過剰包装にならないようメーカーさんにお願いして対応してもらっていますが、出店先の希望などで包装が必要になったこともありました。難しいですよね。
清水:パパラギさんは、情報・スタッフさん・商品などお店全体がすごく「動いている」感じがします。みなさんの持つ空気感もとても良いですよね。
三浦さん:ありがとうございます!できるだけ親しみやすいお店であるように心がけています。お店に入って来られた時には「いらっしゃい!こんにちは!」と気軽に声をおかけします。
私自身ここで働いているうちに、プラスチック、食べるもの、住居、洗剤の事って全部繋がっているんだ、と気付きました。皆さんが生活で使っているものをまず1つで良いから考えてみてほしい。そしてパパラギでいろいろ情報交換していけたら、といつも思っています。
清水:私達も小売店さんのことは、「お客様」と捉えていたのですが、パパラギさんのことは同志だと感じています。
三浦さん:そうですよね、部門が違うだけで。
清水:「パパラギ」さんのように商品の背景のことも考えて仕入れ続けてくださる小売店さんには本当に感謝しています。これからもどうぞよろしくお願いいたします!
三浦さん:こちらこそよろしくお願いいたします!